おはようございます、こんにちわ、こんばんわ

スタッフのTFです。

以前、オイルの機能等について色々うんちくを書かせて頂いたのですが、
今回はオイルの規格や粘度、ベースオイルの違いにおける特性の違いや

用途別(メインシーンの使い方)のオイルの選び方について記載していきます。

 

■エンジンオイルの規格表示や使用用途別おすすめオイル 

規格表示の見方

エンジンオイルの缶には、以下のような規格表示がされています。

  • SAE粘度: オイルの粘度を示すもので、5W-30など、Wの前の数字が低温時の粘度、後の数字が高温時の粘度を表します。
  • JASO規格: MA、MA1、MA2、MBなどの表示があります。
  • API規格: SL、SM、SNなどの表示があります。

●ベースオイル(基油)の種類によって大きく性能が異なります。

一般的に、ベースオイルには以下の3種類があります。

鉱物油: 天然の原油を精製したオイル。価格が安く、比較的入手しやすいのが特徴です。
化学合成油: 人工的に合成されたオイル。高温時の性能が非常に高く、長寿命なのが特徴です。
部分合成油: 鉱物油と化学合成油をブレンドしたオイル。両方の特徴を併せ持ち、バランスの取れた性能を発揮します。

■用途別の選び方

用途 おすすめのベースオイル 理由
街乗りメイン 鉱物油、部分合成油 低速走行が多く、エンジンに大きな負荷がかからないため、コストパフォーマンスの高い鉱物油や部分合成油で問題ありません。
ツーリング 部分合成油、化学合成油 長距離走行や高速走行が多いため、高温時の性能が高く、エンジンを保護できる部分合成油や化学合成油がおすすめです。
サーキット走行 化学合成油 高回転での走行や急加速・減速を繰り返すため、高温時の性能が非常に高い化学合成油が最適です。
寒冷地での走行 低温粘度の低いオイル (0W-30など) 低温時のエンジンのかかりが良く、スムーズな始動を促します。

■選ぶ際のポイント

●バイクの年式や走行距離: 古いバイクや走行距離が多いバイクは、
 エンジン内部の摩耗が進んでいるため、より高性能なオイルを選ぶと良い場合がありますが、
 古いバイクに化学合成油を使用した場合、使用されているパッキンによっては滲んだり、漏れたりする可能性があります。

●メーカーの推奨: バイクの取扱説明書に推奨・指定されているオイルがある場合は、それを参考にするとOKです。

※各メーカー純正オイルを選べばまず間違いはありません。

●バイク用エンジンオイルには、色々な規格が定められています。これらの規格は、オイルの品質や性能、そしてバイクとの適合性を保証するためのものです。主な規格として、JASO規格API規格があります。

API規格: アメリカ石油協会が定める規格で、オイルの性能を表します。オイルの性能レベルを示し、SL、SM、SNなど、アルファベットと数字の組み合わせで表されます。アルファベットが新しくなるほど、性能が向上していることを示します。
 バイクの年式や排気量に合わせて適切な規格を選びましょう。

JASO規格: 日本自動車工業会(JAMA)が定めた日本の規格です。特に、バイクのクラッチとの適合性に着目しており、4ストロークエンジンオイルの場合、以下のグレードに分類されます。

  • MA、MA1、MA2: ウェットクラッチ車用で、クラッチの滑りを抑制し、変速性能を向上させる特性を持っています。
  • MB: ドライクラッチ車用で、クラッチの滑りを促し、変速をスムーズにする特性を持っています。

近年では、MAグレードの中でも、さらに低粘度で燃費性能に優れたMA1やMA2が主流となっています。

バイクのエンジンオイルの粘度とは?
 エンジンオイルの粘度とは、オイルの「とろみ」の度合いを表す数値です。
この粘度は、オイル缶に記載されている「10W-40」のような表記で表されます。

Wの前の数字: 低温時の粘度を表します。数字が小さいほど、低温でも流れやすく、寒い日のエンジン始動性が良くなります。
Wの後の数字: 高温時の粘度を表します。数字が大きいほど、高温でも油膜が切れにくく、エンジンを保護する効果が高まります。

粘度を選びかた
季節:
 冬: 低温時の粘度が低いオイル(0W、5Wなど)を選ぶと、エンジンのかかりが良くなります。
 夏: 高温時の粘度が高いオイル(40、50など)を選ぶと、高温時のエンジン保護に役立ちます。
走行環境:
 街乗り: 低温時の始動性と燃費を重視するなら、低温粘度が低いオイルがおすすめです。
 長距離走行: 高温時のエンジン保護を重視するなら、高温粘度が高いオイルがおすすめです。
 サーキット走行: 高温時の油膜保持性が重要なので、高温粘度が高いオイルが適しています。

バイクの年式と状態:
 古いバイク: エンジン内部の摩耗が進むにつれて、高温粘度が高いオイルが適している場合があります。
 新車: メーカーの推奨する粘度に従うのが一般的です。

●よくある粘度
 一般的に、国産バイクでは「10W-30」か「10W-40」が広く使われています。この粘度は、日本の四季の気候に適しており、バランスの取れた性能を発揮します。

●粘度を選ぶ際の注意点
 メーカーの推奨: バイクの取扱説明書に推奨されている粘度を必ず確認しましょう。
  • API規格: アメリカ石油協会が定める規格で、オイルの性能を表します。バイクの年式や排気量に合わせて適切な規格を選びましょう。
  • JASO規格: 日本自動車工業会が定める規格で、特に4ストロークバイクのクラッチとの適合性を示します。

エンジンオイルの粘度は、バイクの性能や寿命に大きく影響します。季節や走行環境、バイクの状態に合わせて、適切な粘度のオイルを選ぶことが大切です。

もし、ご自身のバイクに合ったオイルが分からない場合は、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

 

オイル交換のタイミングについても記載しておきます。

  • 走行距離
    • 初回: 新車の場合は、最初の1,000kmを目安に交換することが推奨されます。これは、エンジン内部に発生する鉄粉などを除去するためです。
    • 以降: その後、3,000km~6,000kmを目安に交換するのが一般的です。しかし、走行環境やバイクの種類によって、この距離は変動します。
  • 時間
    • 半年に一度は交換することを推奨します。これは、

      オイルの酸化や劣化を防ぐためです。


オイル交換時期を早めるべきケース

下記状態のエンジンオイルは上記タイミングより交換を早める必要があります。
  • 過酷な走行環境
    • 高回転での走行が多い
    • 短距離の頻繁な発進・停止を繰り返す
    • 積載量が多い
    • 暑い環境での走行が多い
    • 寒い環境での走行が多い
  • オイルの状態:
    • オイルが黒く変色している
    • オイルに金属片が混ざっている
    • オイルの量が減っている
  • エンジンの異音:
    • エンジンから異音がする
    • エンジンがかかりにくい
  • オイル交換を遅らせると、エンジン内部の摩耗が進み、エンジンの寿命を縮める可能性があります。また、燃費が悪化したり、エンジンの性能が低下したりする可能性もあるので、早め早めの交換が吉です。

 

 ●エンジンオイルの選び方は、バイクの種類、使用状況、気候など、様々な要素によって異なります。

●スタッフの個人的な意見としては、

★SS>10W-50などの化学合成油

★大排気量車>10W-40もしくは10W-50の化学・部分合成油

★中型>10W-30もしくは10W-40の化学・部分合成油

★小型>10W-30もしくは10W-40の化学・部分合成油

★少し昔の空冷>上記粘度の部分合成もしくは鉱物油


●エンジンオイルを交換する際は、必ずバイクの取扱説明書をよく読んでから行ってください。
異なる種類のオイルを混ぜることは避けてください。
オイル交換後は、オイルレベルを必ず確認しましょう。

オイル交換を適切に行って、楽しいライディングを!

ご不明な点ございましたら、スタッフまで何なりとご質問下さい。

有難うございました。

9月 06, 2024 — TF

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